【重要文化財|布引水源地水道施設】 砂子橋、雌滝取水堰堤、谷川橋 (神戸市) 重要文化財
#神戸 #布引の滝 #五本松ダム #ハイキング #観光
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今回は、神戸北部にある国指定重要文化財・布引水源地水道施設の9つの施設のうち、下流側から順番に3つの施設をご紹介します。
布引水路橋(砂子橋)
雌滝取水堰堤
谷川橋
五本松堰堤
放水路隧道
締切堰堤
については、こちら。
分水隧道
分水堰堤附属橋
分水堰堤
については、こちら。
布引水源地水道施設の概要、アクセス・見学のしかたについては、こちらのトップページから。
布引水路橋(砂子橋) 地図・赤5

布引(ぬのびき)水路橋は別名「砂子橋」(いさごばし)といい、生田川沿いに点在する9つの重要文化財施設のうち、一番下流に位置しています。長さ約19m、幅3.3mで、3つのアーチが連なる煉瓦造りの橋です。完成したのは五本松堰堤(えんてい。ダムのこと)と同じ明治33年(1900年)。上流の滝壺から取水した水が、パイプで左岸(下流を向いて左側の岸)沿いに流れてきたものを、ここで右岸に渡して浄水場に送るための水路橋として建設されました。

昭和51年(1976年)に60cmかさ上げされた手すり。神戸市のマークが入っています。

この画像ではちょっとわかりにくいですが、橋の上から川床までは、かなりの高低差があります。10m以上はありますね。覗き込むと、ちょっとコワイです。


完成当時の水路橋の写真が、神戸市公式サイトに掲載されています。

雌滝取水堰堤(めだき しゅすい えんてい)は、生田川の布引渓谷にある、「布引の滝」と総称される4つの滝のうち、一番下流にある雌滝から、水を汲み上げるために造られたアーチ式ダムです。高さは約8m、幅は約19mあります。ダムで堰き止められてできた滝壺から汲み上げられた水は、左岸(川下に向かって左側の岸)のハイキングコースに埋められたパイプと下流の砂子橋を通って、現在も奥平野浄水場に送られています。
石を積み上げて造られたダムです。

ダムの東側には、汲み上げた水が流れ込む場所の上にドーム型の屋根を持つ施設があります。

装飾性の高い、ダムの中では珍しい構造物なのだそうです。



地味ぃ〜な鉄筋コンクリートの橋です。これより少し下流に、よほど文化財っぽい「猿のかずら橋」という橋がありますが、こっちが重要文化財です。長さ約6m、幅約2m。完成したのは他の施設よりも遅く、大正時代初期(1913年ごろ)です。

神戸市公式サイトには、
「2本のアーチ状鉄筋コンクリート構造の主桁と横桁の上に、モニエ式床版がある構造となっています。主桁及び横桁の上下主筋に対する横方向拘束筋にトラス状の鉄筋が、床版の主筋にベント筋が採用されていることが特筆に価すると思われます」
と書かれていますが、自分にはなんのことやら。
当時としては新しい技術が使われた、ということのようです。


ちなみにこれが、猿のかずら橋。

とりあえず、今回はここまでです。
次回は、水道施設のメイン、五本松堰堤と、放水路隧道、締切堰堤の3つをご紹介します。
文化財分布マップ
(全国の全ての国宝、重要文化財建造物の詳細位置をプロットしています)
このページは、
布引水源地水道施設に関する神戸市公式サイト
布引渓流に関する神戸市公式サイト
文化庁国指定文化財等データベース
現地案内看板
などの記述を参照しています。