【重要文化財|東山手十二番館】 行き方、見学のしかた
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明治元年(1868年)、竣工。
主屋(しゅおく):木造、寄棟造り、建築面積372.6㎡、一階建て、桟瓦葺(さんかわらぶき*1)
附属屋(ふぞくや):木造、建築面積78.6㎡、一階建て、桟瓦葺
国指定重要文化財 平成10年(1998年)、指定。
「正面側の3面に及ぶ幅広のベランダをもつ主屋と、背後の附属屋および別棟からなる堂々たる構えで、中廊下型の平面構成も当時の領事館建築の特徴をよく示す。外壁の下見板張り(したみいたばり)は国内で最古の事例でもある。
全面吹放ち(ふきはなち)とした床下の造りやベランダ列柱の上部に付く円弧形のくり抜き装飾をもつ板状の持送り(もちおくり)は珍しい。」*2
「敷地は,東山手地区旧居留地の一角にあり,建築の基本形式としては初期洋風住宅の容姿を示すが,石造建築に匹敵するような木割りの太さ,全体にゆったりとした間取り,付属屋内にもマントルピースのある居室を置くなど,領事館建築の特徴が如実に現れている遺構である。」*3
「安政5年(1858年)の五カ国修好通商条約の締結に伴い開港場となった長崎では、大浦川河口周辺の海岸地帯で大規模な埋め立て等の造成工事が行われ、居留地が作られました。東山手一帯は安政6年(1859年)に造成され、一番地から十七番地までの17区画が外国人に貸し出されました。
現在の建物が建てられる前は、文久元年(1861年)からアメリカ人商人のジョン・グリア・ウォルシュ(John G. Walsh)が領事を務めるアメリカ領事館として使用されていた建物があり、その後、慶應元年(1865年)からの一時期、プロシア領事館としても使用されていたようです。
現在の建物は、明治元年(1868年)頃に建築されたと想定され、そのときの建築主もジョン・グリア・ウォルシュであったことが判っています。東山手十二番館は当初、ウォルシュ商会の社員がロシア領事を代行していたため、ロシア領事館として使用されていました。それを証明するように、明治3年(1870年)頃のものとされる「梅ヶ崎大浦下り松居留地図」には、東山手十二番地にロシア国旗が描かれています。
その後、主に個人の住宅等に使用されていましたが、明治35年(1902年)から大正10年(1921年)までは、再びアメリカ領事館となりました。
そして、活水女学校(現在の活水学院の前身)の宣教師が居住した後、昭和16年(1941年)に活水学院の所有となり、戦後は学校関係者の住宅等に使われていました。
そのような経緯を経て、昭和51年(1976年)に主屋と附属屋が長崎市に寄贈され、平成元年(1989年)には長崎県指定有形文化財、平成10年(1998年)には国指定の重要文化財となり、現在に至っています。」*4
東山手十二番館に続くオランダ坂
敷地入口
西角全景
南角全景
ヴェランダ
左 屋根 右 ヴェランダ持ち送り
左 煙突 右 ヴェランダ天井吊り灯
左 ヴェランダ 右 ヴェランダ観音開き窓
附属屋
左 玄関 右 玄関に続く廊下
左 室内縦 右 室内横
左 資料室内解説1 右 資料室内解説2
重要文化財指定書
左 長崎市による現地案内看板 右 入口案内板 いずれもクリックで拡大。
見学メモ
アクセス
<鉄道>
長崎電気軌道(通称「長崎電鉄」)「大浦海岸通り」電停(長崎電気軌道では、駅のことをこう呼ぶ*5)から徒歩約6分(約500m)。
長崎電気軌道は、長崎市主要部を走る路面電車。乗り方はバスと概ね同じ。後ろのドアから乗り、前のドアから降りる。運賃は全区間均一で大人120円。降りるときに運転手横にある運賃箱に入れる。「築町」電停で乗り継ぎ可能。詳細は長崎電気軌道公式ホームページ参照。
<クルマ>
施設付属駐車場はない。周辺半径300m以内に、いくつか有料駐車場がある。NAVITIME駐車場検索ページ、「東山手十二番館」で検索。
<バス>
長崎バス「市民病院前」停留所から徒歩約4分(約300m)。長崎バスの路線図、運賃、時刻表等に関しては、長崎バス公式ホームページ参照。なお、長崎バスのサイトについては、旧長崎英国領事館の記事を参照。結論を言えば、このサイトは一見の観光客向けには作られていない。
東山手十二番館の位置は、下地図の赤アイコン。+印は無関係。
google map
普段の見学
東山手の丘に次々と創設されたミッションスクールの歴史を紹介する、旧居留地私学歴史資料館として、一般公開されている。
開館時間 9:00〜17:00
入館料 無料
休館日 12月29日〜1月3日
特別公開
特に情報はない。
問い合わせ
旧居留地私学歴史資料館へ。
*1 用語解説参照。
*2 長崎市公式サイトより。
*3 長崎県公式サイトより。
*4 現地案内看板より。画像あり。
*5 長崎電気軌道公式サイトより。
明治元年(1868年)、竣工。
主屋(しゅおく):木造、寄棟造り、建築面積372.6㎡、一階建て、桟瓦葺(さんかわらぶき*1)
附属屋(ふぞくや):木造、建築面積78.6㎡、一階建て、桟瓦葺
国指定重要文化財 平成10年(1998年)、指定。
「正面側の3面に及ぶ幅広のベランダをもつ主屋と、背後の附属屋および別棟からなる堂々たる構えで、中廊下型の平面構成も当時の領事館建築の特徴をよく示す。外壁の下見板張り(したみいたばり)は国内で最古の事例でもある。
全面吹放ち(ふきはなち)とした床下の造りやベランダ列柱の上部に付く円弧形のくり抜き装飾をもつ板状の持送り(もちおくり)は珍しい。」*2
「敷地は,東山手地区旧居留地の一角にあり,建築の基本形式としては初期洋風住宅の容姿を示すが,石造建築に匹敵するような木割りの太さ,全体にゆったりとした間取り,付属屋内にもマントルピースのある居室を置くなど,領事館建築の特徴が如実に現れている遺構である。」*3
「安政5年(1858年)の五カ国修好通商条約の締結に伴い開港場となった長崎では、大浦川河口周辺の海岸地帯で大規模な埋め立て等の造成工事が行われ、居留地が作られました。東山手一帯は安政6年(1859年)に造成され、一番地から十七番地までの17区画が外国人に貸し出されました。
現在の建物が建てられる前は、文久元年(1861年)からアメリカ人商人のジョン・グリア・ウォルシュ(John G. Walsh)が領事を務めるアメリカ領事館として使用されていた建物があり、その後、慶應元年(1865年)からの一時期、プロシア領事館としても使用されていたようです。
現在の建物は、明治元年(1868年)頃に建築されたと想定され、そのときの建築主もジョン・グリア・ウォルシュであったことが判っています。東山手十二番館は当初、ウォルシュ商会の社員がロシア領事を代行していたため、ロシア領事館として使用されていました。それを証明するように、明治3年(1870年)頃のものとされる「梅ヶ崎大浦下り松居留地図」には、東山手十二番地にロシア国旗が描かれています。
その後、主に個人の住宅等に使用されていましたが、明治35年(1902年)から大正10年(1921年)までは、再びアメリカ領事館となりました。
そして、活水女学校(現在の活水学院の前身)の宣教師が居住した後、昭和16年(1941年)に活水学院の所有となり、戦後は学校関係者の住宅等に使われていました。
そのような経緯を経て、昭和51年(1976年)に主屋と附属屋が長崎市に寄贈され、平成元年(1989年)には長崎県指定有形文化財、平成10年(1998年)には国指定の重要文化財となり、現在に至っています。」*4
東山手十二番館に続くオランダ坂
敷地入口
西角全景
南角全景
ヴェランダ
左 屋根 右 ヴェランダ持ち送り
左 煙突 右 ヴェランダ天井吊り灯
左 ヴェランダ 右 ヴェランダ観音開き窓
附属屋
左 玄関 右 玄関に続く廊下
左 室内縦 右 室内横
左 資料室内解説1 右 資料室内解説2
重要文化財指定書
左 長崎市による現地案内看板 右 入口案内板 いずれもクリックで拡大。
見学メモ
アクセス
<鉄道>
長崎電気軌道(通称「長崎電鉄」)「大浦海岸通り」電停(長崎電気軌道では、駅のことをこう呼ぶ*5)から徒歩約6分(約500m)。
長崎電気軌道は、長崎市主要部を走る路面電車。乗り方はバスと概ね同じ。後ろのドアから乗り、前のドアから降りる。運賃は全区間均一で大人120円。降りるときに運転手横にある運賃箱に入れる。「築町」電停で乗り継ぎ可能。詳細は長崎電気軌道公式ホームページ参照。
<クルマ>
施設付属駐車場はない。周辺半径300m以内に、いくつか有料駐車場がある。NAVITIME駐車場検索ページ、「東山手十二番館」で検索。
<バス>
長崎バス「市民病院前」停留所から徒歩約4分(約300m)。長崎バスの路線図、運賃、時刻表等に関しては、長崎バス公式ホームページ参照。なお、長崎バスのサイトについては、旧長崎英国領事館の記事を参照。結論を言えば、このサイトは一見の観光客向けには作られていない。
東山手十二番館の位置は、下地図の赤アイコン。+印は無関係。
google map
普段の見学
東山手の丘に次々と創設されたミッションスクールの歴史を紹介する、旧居留地私学歴史資料館として、一般公開されている。
開館時間 9:00〜17:00
入館料 無料
休館日 12月29日〜1月3日
特別公開
特に情報はない。
問い合わせ
旧居留地私学歴史資料館へ。
*1 用語解説参照。
*2 長崎市公式サイトより。
*3 長崎県公式サイトより。
*4 現地案内看板より。画像あり。
*5 長崎電気軌道公式サイトより。
by h9w457y8i
| 2013-03-08 08:02
| 長崎
|
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