【重要文化財】 旧長崎英国領事館

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明治40年(1907年)、竣工。

本館:煉瓦造、建築面積464.7㎡、二階建て、鉄板葺、一部銅板および桟瓦葺(さんかわらぶき*1)
附属屋:煉瓦造、建築面積109.4㎡、一階建て、四面木造庇(ひさし)付き、桟瓦葺、一部鉄板葺き
職員住宅:煉瓦及び木造、建築面積219.7㎡、二階建て、桟瓦葺、一部鉄板葺、外部階段付属(鉄板葺)

国指定重要文化財  平成2年(1990年)、指定。




安政5年(1858年)、日英修好通商条約が締結された後、長崎は開港場として自由貿易が開始され、英国領事館が開かれて外交事務が始められた。現在の領事館は、在上海英国政府建築課ウィリアム・コーワンの設計によって、明治40年(1907年)に建設された。第二次世界大戦中にこの領事館は閉鎖され、昭和30年(1955年)に長崎市が買収、その後児童科学館として活用された。
平成5年(1993年)からは、「野口彌太郎(のぐちやたろう)記念美術館」として故野口彌太郎画伯の作品を展示してきたが、築後100年が経過し、老朽化が進み保存修理の必要が生じたことから、現在は閉鎖中。*3
敷地内には煉瓦造二階建てで1階を事務室、2階を領事住宅とした本館、厨房等にあてられる煉瓦造、平屋建ての付属屋、煉瓦造と木造を左右に繋いだ二階建ての職員住宅等があり、敷地は煉瓦塀や石塀で囲まれている。本館は1、2階とも周囲にヴェランダを巡らし、正面2階にはイオニア式の柱を立てる等して正面性を強調している。
旧英国領事館は、本館、附属屋、職員住宅を始め、各建物の質がよく、敷地全体にわたって往時の姿を良く保っており、長崎市の明治後半期の洋風建築として貴重であるばかりでなく、近代日本外交史の一端を示す資料としても価値が高い。*2




正面全景
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左 煉瓦塀   右 文化財碑
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門から
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左 ヴェランダ1&2F   右 ヴェランダ2F
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ヴェランダ縦
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北西角
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左 南西角   
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左 北西角2F   中 ヴェランダ扉   右 門
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左 明治時代の写真   右 看板
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見学メモ

アクセス
<鉄道>
長崎電気軌道(通称「長崎電鉄」)、「大浦海岸通り」電停(長崎電気軌道では、駅のことをこう呼ぶ*4)から、徒歩約2分(約100m)。
乗り方、料金等については、旧長崎税関下り松派出所の記事、または長崎電気軌道公式サイト参照。

<クルマ>
現在は閉鎖中の施設であり、付属駐車場はない。半径300以内にいくつか有料駐車場がある。NAVITIME駐車場検索ページで、「旧長崎英国領事館」で検索。
下地図の黒アイコンが駐車場の入口。

<バス>
最寄りのバス停は、長崎バス「市民病院前」停留所。徒歩約2分(約100m)。場所は下地図の緑アイコン。
長崎バスの公式ホームページはこちら。このサイト、長崎の街やバスの路線に不案内な一見の観光客にはやや使いづらい印象。長崎市内には多くの路線を持っているようだが、任意の地点間移動に、どの路線、どの系統、どこ行きのバスを使ったらいいのか、路線図を見てもほとんど分からない。住所や地点名、ランドマークから停留所名を検索することもできない。系統(長崎バスでは「経路」と呼ばれる)、行き先、料金、時刻は、正確な停留所名が分からないと検索できない。また、行き先も「〜行き」と「〜向」という使い分けがされており、どう違うのかも、長崎バス公式サイトをしばらく見てみたがよくわからなかった。

下地図中心の+印は、旧長崎英国領事館の位置とは無関係。

google map

普段の見学
野口彌太郎記念美術館として一般公開されていたが、記事公開時現在は老朽化が進んだため閉鎖中。*3 ただ、現在の当該美術館は仮の建物らしいので、いずれはこちらに戻ってくるようだ。ただそれがいつになるかは不明。
この記事では本館の画像しかupしていないが、敷地の東側の「職員住宅」も、道路から外観を見ることが出来る。

特別公開
特に情報はない。

問い合わせ
長崎市文化観光部文化財課、または野口彌太郎記念美術館へ。


*1 用語解説参照
*2 文化庁文化財等データベースより。
*3 長崎市公式サイトより
*4 長崎電気軌道公式サイトより。
by h9w457y8i | 2013-03-03 09:09 | 長崎 | Comments(0)

日本だけでなく、世界各地の世界遺産見学のしかた、海外鉄道の乗り方、各地を訪れた時の街角スナップも。


by h9w457y8i

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